伝説の「あしたのジョー」が佐賀に上陸!新作版画に息づく「まっ白な灰」の魂
皆さんは、あのボクシング漫画の金字塔、『あしたのジョー』を覚えていますか?力石徹との激闘、そして燃え尽きたラストシーン。読み手の心に深く刻まれた矢吹丈の生き様は、世代を超えて多くの人々に感動と影響を与え続けています。
私も少年時代、ジョーの姿に胸を熱くした一人です。逆境にあらがう不屈の精神、そしてどこか影のある佇まい。彼の「まっ白な灰に…」というセリフは、今なお多くの人の心に響く名言ですよね。
そんな 『あしたのジョー』の世界観を、版画という形で体感できる特別なイベントが、佐賀にやってきます!佐賀玉屋で開催される『あしたのジョー版画展』は、ファンならずとも必見の内容となりそうです。
魂揺さぶる名場面の数々、そして佐賀初お披露目の新作!
イベント概要
この版画展は、2025年7月16日(水)から7月21日(月)までの期間限定で、佐賀玉屋の南館7階催場にて開催されます。
会場では、『あしたのジョー』の記憶に残る名場面の数々を版画作品として展示。その数、なんと約45点!あの名シーンやこの感動的なカットが、版画ならではの表現で蘇ります。
そして、今回のイベントの目玉となるのが、佐賀で初めて公開されるという新作版画「まっ白な灰に…(和紙Ver)」 です。
新作版画「まっ白な灰に…(和紙Ver)」に注目
私が特に注目したのは、この新作版画が生まれた背景と、その制作に込められた想いです。
ご存じの通り、『あしたのジョー』の作者であるちばてつや先生は、漫画原画の劣化による文化的な価値の喪失に危機感を感じていらっしゃるとのこと。同時に、日本の伝統文化である越前和紙もまた、技術継承の危機に面していると知ったそうです。
そこで、「和紙と漫画」という異なる文化を守り、未来へつなぐという志のもと、『和紙と漫画』の文化と保存を考える会に賛同し、この特別な作品が誕生しました。漫画という現代文化と、千年以上の歴史を持つ越前和紙という伝統文化が見事に融合した、まさに文化の架け橋となる一枚と言えるでしょう。
この新作は、千年以上の耐久性を持つとされる越前和紙に、高精細複製技術である**エゾグラフ **(※)を用いて刷られています。 (※エゾグラフ:原画の筆致や質感まで忠実に再現する高精度な複製技術のこと)
さらに特筆すべきは、この作品が限定300部で、しかもちばてつや先生ご自身が一本一本毛筆でサインを入れるという点です。同じものが二つと存在しない、まさに唯一無二のアート作品と言えるでしょう。シャンパンカラーの額装は、作品のモノトーンの表現と調和し、矢吹丈の研ぎ澄まされた精神性や、燃え尽きて「まっ白な灰」になった後の静寂すらも表現しているように感じられます。和紙の持つ独特の風合いが、ジョーの人生の深みや味わいを、どのように表現しているのか。これはぜひ、会場で実物を見て確かめたいポイントです。
この新作版画「まっ白な灰に…(和紙Ver)」は、会場で受注販売されるとのこと。価格については情報がありませんが、限定数、使用されている技術、そしてちば先生直筆サインといった要素を考えると、価値に見合う価格設定がされていることと期待できます。まさに、ジョーの魂が宿った特別な一枚を、あなたのコレクションに加えるチャンスかもしれません。興味のある方は、ぜひ会場で詳細を確認してみてくださいね。
ジョーだけじゃない!ちばてつや先生の世界
会場では、『あしたのジョー』だけでなく、ちばてつや先生の描く他の人気作品の版画も展示されるそうです。 『おれは鉄兵』や『ハリスの旋風』 など、こちらも名作として知られる作品たちの版画も楽しめます。
『あしたのジョー』以外の作品も展示されるとのこと。
ちばてつや先生の幅広い画業に触れることができる、貴重な機会となりそうですね。漫画の扉を開いた瞬間のあの興奮が、版画という新しい形で再び蘇るかもしれません。
イベント情報はこちら
『あしたのジョー版画展』に関する詳細は以下の通りです。
- 開催期間: 2025年7月16日(水)〜7月21日(月)
- ※最終日は午後5時閉場となりますのでご注意ください。
- 開催場所: 佐賀玉屋 南館7階催場
- 店舗住所: 〒840-8580 佐賀県佐賀市中の小路 2番5号
- 電話番号: 0952-24-1151
佐賀玉屋さんの公式サイトでも、イベント情報が掲載されています。詳しい内容や会場の様子などは、ぜひそちらもチェックしてみてくださいね。
最後に
『あしたのジョー』が私たちに教えてくれた、あきらめない心、そして燃え尽きるほどの情熱。今回の版画展は、単に作品を鑑賞するだけでなく、ちばてつや先生の創作への情熱や、日本の文化継承への深い想いにも触れることができる特別な機会です。
あの感動を再び味わいたい方、ちばてつや先生のファンの方、そして日本の漫画文化や伝統工芸に興味がある方も、ぜひ佐賀玉屋に足を運んでみてはいかがでしょうか。きっと、あなたの心に「まっ白な灰」が宿るような、熱い何かを感じられるはずです。短い開催期間なので、お見逃しなく!