松本の冬がアートで熱くなる!「マツモト建築芸術祭2026 ADVANCE」が誘う映像体験の核心へ
長野県松本市を舞台に、冬の街を鮮やかに彩ってきた「マツモト建築芸術祭」。このユニークな芸術祭が、2026年に新たな試み「マツモト建築芸術祭2026 ADVANCE」として生まれ変わります。これまでの魅力を引き継ぎつつ、さらに深い芸術体験へと誘うその全貌に迫ります。
芸術祭、その歴史と松本の魅力
「マツモト建築芸術祭」は、2022年、新型コロナウイルスで静まり返った松本の街に再び活気を取り戻したいという熱い思いから、地元の有志によって立ち上がりました。国宝松本城や旧開智学校、風情あるなまこ壁の土蔵造りの建物など、歴史的な名建築が息づく松本市。この街が持つ唯一無二の魅力を舞台に、アート作品を展示する「まちなか周遊型」の芸術祭として、瞬く間に多くの人々を魅了してきました。
初年度にはのべ6万5000人を動員し、その後も毎年継続して開催。アートと建築の融合を通じて、松本ならではの文化と景観の美しさを国内外に発信し続けています。今や松本の冬の風物詩として、地域にしっかりと根付いた存在と言えるでしょう。
進化する「ADVANCE」:2026年は2期構成で新たな挑戦!
4回目を迎える今年は、 「マツモト建築芸術祭2026 ADVANCE」 と銘打ち、2期に分けて開催されます。そして、注目すべきはその第1弾!

第1弾は「映像アート祭」として、2026年2月14日(土)から3月15日(日)までの約1か月間、松本市立博物館を舞台に、これまでにない切り口で映像作品と深く向き合う展示を展開します。
今回の芸術祭は、「東アジア文化都市2026松本」のメインプログラムの一つにも位置づけられており、松本が国際的な文化交流のハブとなる重要な機会でもあります。
映像作品が「建築空間を作品化」する試み
これまでの「マツモト建築芸術祭」は、松本の様々な名建築を巡りながらアートを楽しむスタイルが特徴でした。しかし、今回の「映像アート祭」では、あえて表現手法を「映像」に限定し、会場も松本市立博物館に集約するという大胆な転換を図っています。
これは、一体なぜでしょうか?
芸術祭の総合ディレクター、おおうちおさむ氏の言葉を借りれば、建築の個性や展示環境の違いといった外部要素から一度距離を置き、 「同一条件のもとで作品を並置することで、作家それぞれが持つ表現の強度や視点、そして作品同士の差異と響き合いが、より鮮明に立ち現れる」 とのこと。
私が注目したのは、このコンセプトです。多様な建築空間に散りばめられた作品を巡る従来のスタイルも魅力的ですが、今回は映像という共通言語で、純粋に作品そのものの本質的な力に深く向き合うための「表現の対比と共鳴」という試み。映像作品が松本市立博物館という建築空間に配置されることで、空間そのものが一つの作品として再構成される可能性を探る、とても挑戦的なアプローチだと感じました。

参加アーティスト:国内外9組の豪華な顔ぶれ
この革新的な「映像アート祭」には、写真・映像・アニメーション・ドキュメンタリーなど、多様な表現領域で活躍する国内外9組のアーティストが参加します。
同じ空間、同じ条件のもとで提示されるそれぞれの映像作品は、マツモト建築芸術祭の現在地を示すと同時に、2026年10月に予定されている第2弾(従来のまちなか周遊型)への想像力を大きく広げるものとなるでしょう。
参加アーティスト一覧(五十音順):
- 石川直樹
- 近藤聡乃
- 佐藤雅晴
- シシヤマザキ
- 原田裕規
- 本城直季
- Emily Reekers & Eugene Arts(オランダ)
- Johnson Cheng(中国/アメリカ)
- Hui-song Son(韓国)

開幕初日を彩るスペシャルイベント:アーティストトークに注目!
作品鑑賞をより深く、多角的に楽しむための恒例企画「アーティストトーク」も、開幕初日に開催されます。作品そのものだけでなく、アーティストの制作背景や思考、創作に向き合う姿勢を、対話を通して来場者に伝える貴重な機会です。総合ディレクターであるおおうちおさむ氏との率直なやりとりは、芸術祭の空気感を象徴する「もうひとつの見どころ」となること間違いなし!
アーティストトーク Art&Peace vol.1
- 日時: 2026年2月14日(土) 14:00~15:00
- 登壇者: アーティスト・シシヤマザキ × おおうちおさむ
- 内容: NHK連続テレビ小説「虎に翼」のオープニング映像を手がけたことでも注目を集めるシシヤマザキ氏。水彩画風の手描きロトスコープアニメーション(実写の映像をトレースしてアニメーションを制作する手法)で独自の表現を確立した彼女が、自身の歌による作品やアニメーションの原点とも言える作品を上映します。多岐にわたる活動の裏側や現在の関心について、深く掘り下げられます。

アーティストトーク Art&Peace vol.2
- 日時: 2026年2月14日(土) 18:30~20:00
- 登壇者: 写真家・石川直樹 × おおうちおさむ
- 内容: 人類学や民俗学にも関心を持ち、辺境から都市まであらゆる場所を旅しながら作品を発表し続ける石川直樹氏。今回は写真作品ではなく、エベレストやカンチェンジュンガ(2022)の登山の記録映像を上映します。写真家である彼があえて映像というメディアで提示する試みについて、作品の見どころとともに語られるトークは必聴です。

アーティストトーク共通情報
- 会場: 松本市立博物館 2階 図書情報室
- 参加費: 無料(入退場自由・予約不要)
- ※「マツモト建築芸術祭2026 ADVANCE 第1弾 映像アート祭」の観覧チケットをお持ちの方(前売・当日いずれのチケットでも参加可)
- ※混雑時は入場制限を行う場合があります
開催概要:詳細情報とチケットについて
松本の新しいアート体験を、ぜひその目で確かめてみませんか?
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 会期 | 2026年2月14日(土)~3月15日(日) ※火曜休場 |
| 開場時間 | 9:30~16:30(最終入場 16:00) |
| 鑑賞料 | 一般 1,100円/高校生 700円/中学生以下無料 |
| オンラインチケット | こちらから購入可能! |
| 会場 | 松本市立博物館 2階 特別展示室(〒390-0874 長野県松本市大手3丁目2番21号) |
| 公式サイト | マツモト建築芸術祭公式サイト |
| 主催 | マツモト建築芸術祭実行委員会 |
| 共催 | 東アジア文化都市2026松本市実行委員会 |
| 後援 | 松本市、松本市教育委員会、長野県 |
| 助成 | 公益財団法人 福武財団 |
▲ 松本市内の風景
この冬、松本でしか味わえないアート体験を!
「マツモト建築芸術祭2026 ADVANCE」の第1弾「映像アート祭」は、従来の芸術祭の枠を超え、作品と空間、そして鑑賞者との新たな関係性を問いかける意欲的な試みです。映像という表現に特化することで見えてくる、アーティストたちの揺るぎない視点と、それが織りなす「表現の対比と共鳴」。
この冬はぜひ、松本市立博物館で、映像が建築空間そのものを作品化する可能性を、ご自身の目で体験してみてください。そして、この「映像アート祭」が、2026年10月に開催される第2弾への期待をいかに膨らませてくれるか、今から楽しみでなりません。
松本の街全体がアートになる、この特別な季節をどうぞお見逃しなく!











