函館の記憶を未来へつなぐ新拠点!『T9 HAKODATE』で体験する100年の物語
風光明媚な港町、函館。そのレトロモダンな街並みに、新たな魅力が加わろうとしています。2026年4月下旬、函館の歴史的エリアに、築100年の歴史的建築物を再生した複合施設「T9 HAKODATE(ティーナイン ハコダテ) 」がオープンします。単なる観光施設ではなく、この街の記憶と未来が交差する、特別な場所の誕生に、私は胸が高鳴るのを感じました。

「T9 HAKODATE」とは?歴史と「Artisan Heritage Hotel」が織りなす新体験
「T9 HAKODATE」は、「宿泊・醸造・Art&Craft・人が交差する場」をコンセプトに掲げる、なんとも贅沢な複合施設です。この施設の核となるのは、「Artisan Heritage Hotel」という考え方。直訳すると「職人の遺産ホテル」ですが、これは単に古い建物を再利用するだけでなく、その歴史的文脈や職人の手仕事が生み出す価値を深く味わう、新しい滞在体験を提案しています。
現代の観光が「量から質へ」とシフトする中で、このような歴史と文化に深く触れることができる場所は、まさに函館が目指す観光まちづくりのモデルとなるでしょう。

100年の時を超えて息づく「旧海同会館」の物語
この施設は、大正9年(1920年)に建てられた「旧海同会館」を再生したものです。函館市重要伝統的建造物保存地区に位置し、市の景観形成指定建築物でもあるこの建物は、かつて漁業組合事務所として、港町の生業を支えてきました。海とともに栄えた函館の経済と暮らしを、まさに内側から見守ってきた歴史の証人と言えるでしょう。

近代建築史に名を刻む建築家、関根要太郎
この建物の設計を手がけたのは、近代建築史に名を残す建築家・関根要太郎氏。彼の作風は「セセッション」という、アールヌーボーとモダニズム建築が融合したような、優美でモダンなスタイルが特徴です。函館市内には、百十三銀行本店や旧亀井邸など、彼の代表作が今も残っています。

このような歴史ある建物の改修には、地元の職人チームが深く関わり、手仕事感を大切にしながら、建物が本来持っていた「人が集まり、情報が交わり、経済が動く拠点」という役割を、現代にふさわしい形で再編集することを目指したそうです。これはまさに、先人たちの知恵と現代のクリエイティビティが融合する、感動的なプロジェクトと言えるでしょう。
(近代建築家・関根要太郎氏)
「T9 HAKODATE」を彩る3つのフロア体験
「T9 HAKODATE」は、それぞれのフロアが異なる顔を持ち、訪れる人々に多様な体験を提供します。
2F:5つの物語が息づく「Artisan Heritage Hotel」
2階には、わずか5室の特別なホテルが誕生します。特筆すべきは、各部屋が函館を象徴する風景を「色」として抽象化し、それぞれ異なるコンセプトでデザインされている点です。まるで函館の物語を一つ一つ紐解いていくような滞在が、あなたを待っています。

| 部屋名 | コンセプト | 私の考察 |
|---|---|---|
| Renga | 函館の赤レンガ倉庫に象徴される港町の歴史と記憶をイメージした空間。 | 港町の重厚な歴史と、どこか懐かしい温もりを感じさせる空間。 |
| Gunjo | 函館が誇る「100万ドルの夜景」と海の色をモチーフにした、幻想的な空間。 | 函館ブルーの夜空と海の輝きに包まれ、ロマンチックな時間を過ごせそう。 |
| Sakura | 春の函館を象徴する淡い桜色。やわらかな光の中で、心までほどけていく部屋。 | 五稜郭の桜並木を思わせる優しい色合い。心身ともにリラックスできる癒やしの空間。 |
| Midori | T9の窓から望む函館山の緑を写し取った、自然の心地よさを感じられる空間。 | 函館山の雄大さと四季折々の自然を室内に取り込んだ、穏やかなひととき。 |
| 1920 | 建物が生まれた年の名を持つ部屋。百年の時間を受け継ぎ、建物の歴史と函館の風景に思いを巡らせられる空間。 | まさにタイムカプセルのような部屋!この建物が歩んできた100年に思いを馳せる、特別な体験ができるでしょう。 |
これら5室は、単なる宿泊施設ではなく、函館の「物語」に深く浸るための舞台装置。一つとして同じ部屋がないため、リピートして全ての物語を体験したくなりますね。ホテル自体は5室のみということもあり、特別な体験価値を追求する方には、価格以上の満足感が得られるのではないでしょうか。
(Renga or Gunjo の客室イメージ)
(Renga or Gunjo の客室イメージ)
(Sakura の客室イメージ)
(Midori の客室イメージ)
(1920 の客室イメージ)
1F:函館発クラフトビール「white seed」の醸造所&タップバー
1階には、函館発のクラフトビールブランド「white seed」が新たに醸造拠点を構えます。自家醸造ビールから国内外のセレクトビールまで楽しめるタップバーに加え、なんとランニングステーションも併設されるとのこと。これは面白い!朝ランニングを楽しんだ後、クラフトビールで喉を潤す…そんなアクティブな楽しみ方もできそうです。
観光客と地元の人々が自然に交わる、開かれた場として、新たなコミュニティが生まれる予感がしますね。
(white seed ロゴ)
(タップバー・ラウンジのイメージ)
3F:未来を創造する「Lounge」(来年度予定)
来年度以降にオープン予定の3階ラウンジは、コワーキングも可能なイベントスペースとなるそうです。函館市が掲げる「北のクロスロード HAKODATE」構想にも沿って、インバウンドや海外ゲスト、二地域居住者、起業家、ノマドワーカー、クリエイターなど、多様な人々が交流し、新たなアイデアやビジネスが生まれる拠点を目指しています。歴史ある建物が、未来を創造する最先端のハブとなる。これぞまさに、再生建築物の醍醐味ではないでしょうか。
開業情報とアクセス
いかがでしょうか?「T9 HAKODATE」が、函館の旅をさらに奥深く、豊かなものにしてくれることは間違いありません。
- 施設名:T9 HAKODATE
- 開業日:2026年4月下旬予定
- 所在地:北海道函館市末広町15−3
- 公式WEBサイト:https://t9-hakodate.jp
- Instagram:@t9hakodate
観光の中心地にもほど近く、金森赤レンガ倉庫まで徒歩3分、函館山ロープウェイまで徒歩10分という好立地も魅力的です。市電「魚市場通」や「十字街」からもアクセスしやすいので、函館を訪れる際はぜひ足を運んでみてください。

プロジェクトを支える「Team T9」
この壮大なプロジェクトを推進するのは、地元のローカルチームに加え、全国・海外のプロフェッショナルが連携した「Team T9」です。特に注目すべきは、プロジェクトオーナーである合同会社シルバークリークパートナーズが、これまでも函館市内で歴史的建築物の再生を手がけてきた実績がある点です。
例えば、2024年度グッドデザイン賞を受賞したシェア型複合施設「旧守屋住宅 aremo koremo」や、一棟貸し宿泊施設「cooee hakodate」なども彼らの手によるもの。その経験と情熱が、「T9 HAKODATE」の成功を確かなものにするでしょう。
(aremo koremo のイメージ)
函館の過去と未来が交差する「T9 HAKODATE」へ
「T9 HAKODATE」は、函館の豊かな歴史を尊重しつつ、新たな価値を創造する、まさに未来志向の複合施設です。単に宿泊するだけでなく、クラフトビールを味わい、アートに触れ、そして何より、この建物が歩んできた100年の物語を感じ取ることができるでしょう。
函館を訪れる際は、ぜひこの「T9 HAKODATE」で、過去と未来が交差する特別な時間をお過ごしください。きっと、あなたの旅に忘れられない彩りを加えてくれるはずです。











