生理中の「困った!」をなくしたい。シャープが見据える、新しい安心のかたち
皆さんは、仕事中や学校、外出先で、突然生理になってしまったり、持っていた生理用品が足りなくなって冷や汗をかいた経験、ありますか? 誰かに借りるのも気が引けるし、かといって手元にないのは本当に不安。そんな経験をしたことがある方なら、「こんな時、サッと手に入ったらどんなに心強いか…」と一度は願ったことがあるのではないでしょうか。
今回、私が注目したのは、まさにそんな生理用品のアクセスに関する課題に応える、シャープから登場した新しい製品です。
「todokuto(トドクト)」ってどんなもの?
シャープが新たに法人向けに発売した「todokuto(トドクト)」は、一言でいうと生理用ナプキンを必要な時にすぐに取り出せるディスペンサーです。トイレの手洗い場や個室などに設置することを想定されています。
手をかざすだけで、ナプキンが1枚ずつ出てくるという、シンプルながらも非常に実用的な仕組み。まるで、ホテルや商業施設にある紙コップやペーパータオルのディスペンサーのように、当たり前に生理用品が設置されている未来が来るのかもしれない、そんな期待を抱かせてくれる製品です。
単なる箱じゃない!「todokuto」の賢い特徴
この「todokuto」、ただナプキンが出てくるだけではないんです。細部にシャープらしい工夫が凝らされていると感じました。
- 衛生的で安心の非接触: コロナ禍を経て、私たちは非接触であることの重要性を改めて認識しましたよね。このディスペンサーも、本体に触れることなく、手をかざすだけでナプキンを取り出せる設計になっています。これは、多くの人が利用する場所だからこそ、非常に重要なポイントです。
- 多様なニーズに対応: 生理用品は、昼用、夜用、薄いもの、厚いものなど、種類も様々です。この製品は、さまざまな厚さやサイズのナプキンに対応しているとのこと。利用者の多様なニーズに応えられる柔軟性は、導入側にとっても大きなメリットでしょう。(ただし、複数の種類を同時にセットすることはできないようです)
- 「ちょっと拝借」を防ぐ仕組み: 「必要な人に必要な分だけ」届けるため、1枚取り出した後、次に取れるようになるまで時間を設定できる機能も搭載されています。これにより、残念ながら起こりうる大量の持ち出しを抑制できるのは、管理者側にとっては安心材料ですね。
- 管理者想いの通知機能: さらに、ネットワークに繋ぐことで、ナプキンの残数が少なくなった際や、毎月の利用枚数を管理者に通知する機能まであります。これは、補充の手間や頻繁な確認作業を減らし、スムーズな運用をサポートする賢いシステムです。万が一のエラーも通知してくれるとのこと。
単に生理用品を置くだけでなく、使う人の衛生への配慮、多様なナプキンへの対応、そして管理者側の運用負担軽減まで考えられている点は、この製品が目指す「より安心して過ごせる社会」という目標を具体的に表しているように感じました。
企業や教育機関にこそ必要な理由
この「todokuto」が、個人向けではなく、企業や教育機関、公共施設向けに発売されるというのは、非常に理にかなっていると思います。
近年、「フェムテック(Female Technology)」という言葉をよく聞くようになりました。女性特有の健康課題をテクノロジーで解決しようという動きは、社会全体の喫緊の課題となっています。企業や学校が、生理用品をいつでも必要な時に利用できる環境を整備することは、働く人や学ぶ人の生理時の負担を軽減し、福利厚生を充実させることにつながります。
想像してみてください。もし、職場のトイレにこのディスペンサーが設置されていたら? 急な生理や、持ち合わせがない時でも慌てずに済みます。これは、単にモノを提供するだけでなく、 「あなたはここで安心して過ごしていいんですよ」というメッセージになり、心理的な安心感にもつながるはずです。ダイバーシティ推進や働きやすい環境づくりを目指す企業にとって、有力な選択肢の一つになるのではないでしょうか。
シャープは、この製品を通じて、より安心して過ごせる社会を目指し、今後もヘルスケア関連の取り組みを進めていくとのこと。今回の「todokuto」の登場は、私たちの身近な場所が、もっと快適で配慮が行き届いた空間へと変わっていくきっかけになるかもしれませんね。
この製品についてもっと詳しく知りたい方、あるいはご自身の施設への導入を検討したいという方は、ぜひシャープのウェブサイトで情報を確認したり、問い合わせてみてください。
▶ シャープ 法人向けフェムテック関連情報 https://jp.sharp/business/femtech/
生理に関する課題は、誰にとっても起こりうる身近な問題です。「todokuto」のような製品が普及することで、より多くの人が安心して、日々の活動に集中できる社会になることを願っています。