従来の愛犬同伴での鉄道旅は、手荷物扱いでケージに入れる必要があり、愛犬家にとっては負担となる側面もあった。そうした中、愛犬をケージなしで抱っこして列車に乗れる画期的なツアー『わんだフルTRAIN』が実施された。本ツアーでは、共立メンテナンス運営の「ルシアン旧軽井沢」など愛犬と泊まれる宿泊施設を利用し、軽井沢観光も満喫できる企画である。本ツアーは愛犬家から大きな好評を得ており、その革新性が評価され「ツアーグランプリ2024」観光庁長官賞も受賞した。愛犬との旅の新しいスタイルを提案する『わんだフルTRAIN』の全貌を紹介する。
愛犬との鉄道旅に新風 ケージ不要「わんだフルTRAIN」の全貌
愛犬との旅行といえば、車での移動が一般的であろうか。公共交通機関を利用する場合、多くのケースで愛犬はケージに入れ、「手荷物扱い」として運ばれるのが通例である。愛犬にとっては窮屈であり、飼い主にとっても移動中の様子が見えず不安を感じる場面も少なくない。
そんな従来の愛犬との旅の常識を覆す、画期的な鉄道ツアーが登場し、愛犬家の間で大きな注目を集めている。その名も『わんだフルTRAIN』である。
『わんだフルTRAIN』とは? 画期的な「ケージレス」の衝撃
『わんだフルTRAIN』の最大の特徴、それは愛犬をケージに入れる必要がないことだ。区間限定ながらも、飼い主が愛犬を抱っこしたまま、列車に乗車できるというのだから驚きである。これは、従来の「手荷物扱い」とは一線を画す、まさに革命的な試みといえよう。
愛犬が隣に、あるいは腕の中にいながらの鉄道旅。これは愛犬のストレスを軽減するだけでなく、飼い主も移動中ずっと愛犬の様子を見守ることができ、安心して旅を楽しめるという大きなメリットをもたらす。電車に揺られながら、愛犬の温もりを感じるひととき。想像しただけで、旅への期待が高まるではないか。
この革新的な取り組みは、愛犬家から高い評価を受けており、その証拠に「ツアーグランプリ2024」では観光庁長官賞・国内旅行部門を受賞している。公共交通機関での愛犬同伴旅行の新たな可能性を切り開いたとして、社会的にも高く評価されていることが伺える。
第3弾は人気の軽井沢へ
そして、先日実施された『わんだフルTRAIN』の第3弾ツアーは、愛犬家にも人気の高いリゾート地、軽井沢が舞台となった。
『わんだフルTRAIN』第3弾 実施概要
- ツアー実施日: 2025年4月12日~13日
- 区間: 上野駅〜横川駅
- 宿泊先: ルシアン旧軽井沢、他1施設(選択制)
- 企画・実施: 株式会社JR東日本びゅうツーリズム&セールス
ツアーでは、ケージレスでの乗車に加え、愛犬と一緒に楽しめる様々な工夫が凝らされていた。
ツアーの主なポイント
- ケージ不要で愛犬を抱っこしたまま列車に乗車可能(※区間限定)
- 制服撮影会や検札体験など、車内での特別イベントを実施
- ツアー中のバス移動もケージレスで快適な旅を提供
- ペットフレンドリーな街、軽井沢を愛犬とともに観光
列車内での特別な体験に加え、旅先での移動や観光も愛犬と一緒に快適に楽しめるように配慮されている点が素晴らしい。文字通り、愛犬と「わんだふる」な時間を共有するための旅が実現したと言えよう。
パートナーとしての「ルシアン旧軽井沢」
今回のツアーの宿泊施設の一つとして利用されたのが、共立メンテナンスが運営する**「ルシアン旧軽井沢」**である。
ルシアン旧軽井沢は、「愛犬と泊まれるリゾートホテル」として、愛犬との滞在を心から楽しめる環境を提供している。ドッグランやフォトスポットなど、愛犬が喜ぶ設備が充実しており、飼い主も気兼ねなく愛犬との時間を満喫できる。
ルシアン旧軽井沢の支配人である垣見 修司氏は、今回のツアー参加者と愛犬たちの様子について、次のようにコメントしている。
「いつもそばにいる愛犬と一緒にケージレスの鉄道旅行」として、愛犬をはじめ、大切な家族とともに、ケージに縛られることなく、自由で開放的な旅を楽しんでいただけたようです。どのワンちゃんも旧軽井沢の街並みでの散歩を満喫し、館内のフォトスポットやドッグランでも充実したひとときを過ごされていた様子でした。参加者の皆様は、愛犬とともに笑顔で当ホテルを後にし、次の目的地へと向かわれました。
支配人の言葉からは、参加者と愛犬たちがこの特別な旅を心から楽しんだ様子が伝わってくる。ホテル側も、このような革新的なツアーを迎え入れることに喜びを感じているのであろう。
共立メンテナンス/共立リゾートのペットフレンドリーな取り組み
今回の『わんだフルTRAIN』において、宿泊面でツアーを支えた共立メンテナンスは、多岐にわたる事業を展開する企業である。
共立メンテナンスは1979年に設立され、給食受託業務からスタート。現在は学生寮・社員寮の**「ドーミー」事業、ビジネスホテル「ドーミーイン」やリゾートホテル「共立リゾート」を運営するホテル事業、高齢者向け住宅「ドーミーシニア」**事業などを手がけている。食・住・癒という、人々の生活に寄り添うサービスを提供しているのが特徴だ。
特にホテル事業の中核を担う共立リゾートは、全国に42棟のリゾートホテル・湯宿を展開。「ラビスタ」シリーズのような絶景を売りにしたホテルもあれば、今回の「ルシアン」シリーズのようにペットとの滞在に特化したホテルも展開している。これは、多様化する旅行ニーズに応え、それぞれの顧客層に寄り添ったサービスを提供しようという企業の姿勢を示すものといえよう。
共立リゾートについての詳細は、以下の公式サイトで確認できる。 https://dormy-hotels.com/resort/
また、ルシアン旧軽井沢の公式サイトはこちらである。 https://dormy-hotels.com/resort/hotels/karuizawa/
支配人のコメントにあったように、共立メンテナンスとしても、今後さらに鉄道会社やバス会社との連携を深め、愛犬との旅行がより快適で充実したものになるよう尽力していくとのこと。これは、愛犬家にとって大変心強いメッセージである。
共立メンテナンス全体の事業について興味を持った方は、こちらの公式サイトも訪れてみてはいかがだろうか。 https://www.kyoritsugroup.co.jp/
まとめ:愛犬との旅の未来は明るい
『わんだフルTRAIN』は、愛犬との鉄道旅における「ケージ必須」という常識を打ち破り、愛犬と飼い主がすぐそばで触れ合いながら移動できるという、新たな旅のスタイルを提案した。これにより、愛犬との旅の選択肢が広がり、より多くの愛犬家が愛犬と共に安心して旅を楽しめるようになることが期待される。
今回の軽井沢での第3弾ツアーの成功は、こうした「ケージレス」の鉄道旅が、参加者に歓迎され、満足度の高い体験を提供できることを証明したといえるだろう。共立メンテナンスのようなペットフレンドリーな宿泊施設との連携も、ツアーの魅力を高める重要な要素である。
公共交通機関を利用したペット同伴旅行がますます身近になっている今、このような革新的な取り組みは、愛犬との暮らしをより豊かにする一助となるであろう。愛犬との次の旅は、もしかしたら「わんだフルTRAIN」のような特別な列車になるかもしれない。そう考えると、これからの愛犬との旅の未来は、ますます明るいものとなるのではないだろうか。