「プロ野球選手」と聞くと、誰もが華やかな世界を想像しますよね。でも、その裏側にある厳しい現実、特に「戦力外通告」の先を具体的に考えたことはありますか?
今回ご紹介するのは、まさにそのリアルを描いた一冊。元巨人の中継ぎ投手・田原誠次さんのコラム集『巨人をクビになりハローワークに通った男が、工場勤務で見つけた“本当の幸せ”』です。このタイトル、ものすごく強烈じゃないですか?

巨人をクビになり、ハローワークへ
田原誠次さんといえば、巨人で中継ぎ投手として活躍し、「便利屋」として重宝された選手です。一方で、契約更改の場でリリーフ陣の待遇改善を訴えるなど、自分の意見をはっきり言う骨太な一面も持っていました。
そんな彼が2020年に戦力外通告を受け、現役を引退。その後のキャリアが、この本の核心なんです。なんと、ハローワークに通い、ワクチン接種会場の誘導係を経て、工場勤務まで経験したというから驚きです。

「あんなに好きだったはずの野球が嫌いになりかけていました」という冒頭の一文から、もう引き込まれてしまいます。これは単なる思い出話ではなく、一人の社会人としての葛藤の物語なんですね。
坂本、菅野、上原…スター選手との裏話が満載
セカンドキャリアの話だけでも興味深いですが、この本のもう一つの魅力は、現役時代のスター選手たちとの「ここだけの話」が満載なこと。これがまた、すごくリアルなんです。

たとえば、スター選手・坂本勇人さんからの金言が授けられた場所が「大人の社交場・喫煙所」だったり。

同級生の菅野智之投手との「ちょっと気まずい」絶妙な距離感の話など、人間味あふれるエピソードが盛りだくさん。ファンにとってはたまらない内容ですよね。

他にも、師匠と慕う上原浩治さんや、後輩の田口麗斗選手(現ヤクルト)との心温まる交流など、登場人物がとにかく豪華。田原さんだからこそ書ける、貴重な話ばかりです。

目次だけで読みたくなる!気になるトピックがずらり
私が特に「これは読みたい!」と思ったのが、その目次です。いくつか気になる見出しをピックアップしてみましょう。

- プロをクビになって収入が減っても家庭円満 田原家の平和の秘密は「奥さんファースト」
- 山田哲人への死球で殺害予告を受けた、加害者側の本音
- 「コーチが死ねと言ったら死ぬのか?」中川皓太を叱りつけた日
- 阿部慎之助は恐怖で選手を支配する肉食動物なのか?

どうでしょうか。プロ野球選手の華やかなイメージとは少し違う、かなり生々しいテーマが並んでいますよね。実はこのコラム、「文春野球コラム」で前代未聞の35万HITを記録して大バズりしたそうで、この正直さこそが多くの読者の心を掴んだ理由なんだと感じます。
書籍情報
野球ファンはもちろん、キャリアに悩む人、新しい一歩を踏み出したいと考えている人にも、きっと響くものがある一冊だと思います。
- 書名: 『巨人をクビになりハローワークに通った男が、工場勤務で見つけた“本当の幸せ”』
- 著者: 田原誠次
- 発売日: 2026年2月16日
- 定価: 1,980円(税込)
- 出版社: 株式会社カンゼン
この濃い内容で1,980円は、個人的にはかなりお買い得だと感じます。気になった方は、ぜひチェックしてみてください。







