「組織には一見ムダに見える存在も、実は重要な役割を果たしている」――。そんな視点でベストセラーになった『働かないアリに意義がある』、読んだことがある方も多いんじゃないでしょうか?
あの衝撃から15年、著者の長谷川英祐氏による待望の新刊『利己的な生物がなぜ協力し合えるのか』が、PHP研究所から2026年1月16日に発売されました。今度のテーマは、ダーウィン進化論の謎に迫る「協力」の生存戦略です。

「弱肉強食」はもう古い?生き残るのは“協力する者”
生物の世界と聞くと、つい「弱肉強食」や「生存競争」といった言葉を思い浮かべますよね。でも、本当に強いものだけが生き残ってきたのでしょうか?
本書は、その常識に「NO」を突きつけます。同社の発表によると、45億年の生命史を生き抜いてきたのは、むしろ弱い存在が「協力し合う」ことで生き延びてきたケースが非常に多いんだそうです。
前作で「働かないアリ」の存在意義を示した長谷川氏が、自身の最新研究をもとに、なぜ生物の協力関係は裏切り者や寄生者が現れても壊れないのか、その謎を解き明かしていきます。
主役はやっぱり「アリ」。驚くべき共生の世界
ダーウィンの自然選択説では、遺伝子同士の競争が前提とされています。でも、それだけでは説明がつかないのが「共生」の関係。
本書では、その典型例としてアリの社会が紹介されています。たとえば、こんな関係があるのをご存知でしたか?
- アリとアブラムシのWin-Winな関係: アブラムシは甘い蜜(甘露)をアリに提供し、その見返りにアリはテントウムシなどの天敵からアブラムシを守ります。まさに持ちつ持たれつの関係ですね。
- 食べる側と食べられる側も「共生」?: ちょっと意外ですが、「捕食―被食」の関係も、お互いの種が長く続くための協力関係だといいます。もし捕食者がいなければ、被食者はエサを食べ尽くしてしまい、結局は絶滅してしまうかもしれない…という視点は、目からウロコです。
食物連鎖の頂点にいるわけではないアリが、なぜこれほど繁栄できたのか。その秘密は、こうした高度な協力関係にあったんですね。
仕事や人生にも活かせる「共生のヒント」

この本が面白いのは、ただの生物学の話で終わらないところ。生物たちの知恵は、私たちの仕事や人生のあり方を見つめ直すヒントに満ちています。
固定観念にとらわれず、多様な視点を持つことの重要性を教えてくれる一冊。チームでの仕事の進め方や、多様な人たちとどうやって協力していくか、といったことを考える上でも役立ちそうです。
書籍情報
- タイトル: 『利己的な生物がなぜ協力し合えるのか――「進化論」の残された謎に挑む』
- 著者: 長谷川 英祐
- レーベル: PHP新書
- 定価: 990円(税込)
- 発売日: 2026年1月16日
- 発売元: 株式会社PHP研究所
気になる方は、ぜひチェックしてみてくださいね。











