【五島列島アート紀行】島に根ざす画家が捉えた風と光の記録 てとば美術館vol.4《久保晶個展:潮風の町》

【五島列島アート紀行】島に根ざす画家が捉えた風と光の記録 てとば美術館vol.4《久保晶個展:潮風の町》

AKIMOTO

ライター紹介:
プレスリリース業界歴10年の経験を持つMONOLABファウンダー兼編集長。マーケティング経験と独自の視点で、注目すべきプロダクトを厳選。最新のAIツールも活用しながら、プレスリリース1万件以上/月を効率的に分析し、真に価値あるトレンドを発掘。読者から「知りたかった情報が見つかる」と評価され、立ち上げから3ヶ月で月間30万PVを達成。

シェアする

長崎県五島市、美しい自然に抱かれた五島列島に、2025年4月、新たな芸術の拠点「てとば美術館」が誕生します。そして、開館後まもない2025年9月14日(日)から10月31日(金)までの期間、同館の第4回目の展示として、画家・久保晶氏による個展《潮風の町》が開かれる運びとなりました。五島での滞在制作を通じて、島の空、風、そして季節の移ろいと深く対話し、その精神的重層性を捉えた新作が、この歴史的建造物を再生した空間に据えられます。てとば美術館が掲げる「五島の記憶をアートで記録する」という理念と、久保晶氏の自然との対話が生み出す表現が響き合う、珠玉の展覧会となるでしょう。

久保晶 個展「潮風の町」 開催概要

項目詳細
展覧会名久保晶 個展「潮風の町」
会場てとば美術館(長崎県五島市富江町富江335-1)
会期2025年9月14日(日)~ 10月31日(金)
休館日火曜日、水曜日
開館時間10:00~17:00(最終入館 16:30)
観覧料【一律料金】
・大人:1,000円
・高校生以下・島民:500円
公式サイトてとば美術館 Instagram: @tetoba_museum
主催合同会社 te to ba
認定事業ながさきピース文化祭 2025」認定事業

五島の記憶を受け継ぐ場所「てとば美術館」

「てとば美術館」という名前に込められた想いをご存知でしょうか。それは「五島の時間と記憶を、アートで受け継ぐ場所」という、深く心に響くコンセプトです。かつて地域の人々の営みを記憶し続けた写真館や書道教室の建物が、時を経て、アートを未来へ手渡す空間として甦ります。

私たちが美術館を訪れるとき、多くの場合、展示されている作品そのものに意識が向かいがちです。しかし、てとば美術館では、作品と同時に 「場所の記憶」 をも深く感じ取ることができるでしょう。歴史を刻んだ建物の梁や壁、窓から差し込む光、そして五島の潮風。これらすべてが、展示されるアートと一体となり、ここにしかない特別な体験を創り出します。地域固有の文化と、アートの力が融合し、忘れ去られがちな風景や物語をそっとすくい上げ、未来へ継承していく。その役割を担うのが、この小さな美術館なのです。

久保晶が五島で捉える「潮風の町」

今回の個展で中心となるのは、アーティスト・久保晶氏が五島に滞在し、現地の自然と向き合いながら制作した新作の数々です。彼の作品は、星空、月、風、木々といった自然の造形をモチーフに、独自の下地と色彩で表現されることで知られています。

久保氏は2018年に東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業後、同大学院を修了した実力派の画家です。近年は国内だけでなく、上海やブリスベンといった海外でのグループ展にも参加し、活躍の場を広げています。特に私が注目したいのは、彼が積極的に取り組んでいる 「滞在制作」 という手法です。現地に身を置き、その土地の空気や光、季節の移ろいを五感で感じ取ることで、表層的な風景描写に留まらない、深い精神性が作品に宿るのではないでしょうか。

今回の五島での滞在制作も、その一つ。島の澄んだ空、肌を撫でる潮風、刻々と変わる光や色彩、そして島に暮らす人々のリズム。これらすべてがキャンバスの上で、久保氏の繊細な筆致を通して再構築され、「潮風の町」というタイトルにふさわしい、感覚的な世界を創り出します。絵画作品に加え、滞在中に生まれた絵皿などの作品も展示されるとのことで、彼の多角的な表現にも期待が高まります。

てとば美術館の空間で、彼の作品群がどのように「五島の自然と人の暮らしのリズムが静かに響き合う」のか。ぜひ現地で、その空気感を肌で感じていただきたいものです。

五島のアートに触れる体験を:絵皿・ブローチ・マグネットづくりワークショップ

展覧会の鑑賞だけでなく、自らの手でアートを創造する喜びを体験できるワークショップも開催されます。オーブン陶土を使って「自分だけの絵皿・ブローチ・マグネット」を作るというものです。

ワークショップ詳細:

  • 日程:
  • ① 9月27日(土)10:30〜 / 10月4日(土)10:30〜
  • ② 10月3日(金)13:00〜 / 10月9日(木)13:00〜
  • ※ 各回2回1セット(初回で成形、2回目で色付け・完成品持ち帰り)
  • 会場: てとば美術館
  • 定員: 各回5名
  • 参加費: 2,000円(別途入館料が必要)
  • 対象:
  • 大人向け: オリジナル絵皿(ブローチ・マグネットも可)
  • 子ども向け: マグネット or ブローチ作り
  • 申込: Googleフォーム

このワークショップの魅力は、ただ作品を作るだけでなく、五島の思い出を形として持ち帰ることができる点にあると思います。2回にわたる工程で、じっくりと創作に没頭し、自分のアイデアを表現する時間は、旅の素晴らしいアクセントとなるでしょう。定員が各回5名と少人数制のため、より丁寧な指導を受けられる点も、参加費2,000円という価格設定を考慮すると非常にコストパフォーマンスが高いと感じられます。五島の豊かな自然にインスピレーションを得て、世界に一つだけのオリジナル作品を創作してみてはいかがでしょうか。

地域に根ざし、未来へ紡ぐ:合同会社 te to baの挑戦

てとば美術館を運営するのは、長崎県五島列島の富江町を拠点に活動する「合同会社 te to ba」です。彼らは美術館事業の他にも、カフェ〈te to ba〉、ゲストハウス〈ta bi to〉、そして「五島ウェディング」のプロデュース事業を展開しています。

私が感じるのは、これらの事業がすべて 「住み続けられる島をつくる」 という共通の理念のもとに、有機的に連携しているという点です。観光客が五島を訪れ、カフェで食事を楽しみ、ゲストハウスに宿泊し、アートに触れる。そして、その魅力を知った人々が、五島での新たな暮らしを考え、時にはウェディングという人生の節目を五島で迎える。

てとば美術館は、単なる展示施設ではなく、五島の記憶と表現が交差する「場」として、この壮大な地域創生の取り組みにおいて重要な役割を担っています。アートの力で地域の価値を再発見し、人と人、人と地域をつなぐ。その試みが、五島という美しい島で着実に進められていることに、私は深い感銘を受けました。

五島でアートと出会う秋

五島列島の豊かな自然と、地域に根ざした新しい美術館、そしてそこに招聘される久保晶氏の作品が織りなす《潮風の町》。この秋、五島を訪れることで、あなたは単なる観光を超えた、精神的充足感に満ちた旅を体験できることでしょう。美しい島の風景とともに、アートが紡ぐ記憶と未来を、ぜひご自身の目と心で感じ取ってみてください。

コメント (0)

読み込み中...

コメントを投稿する

0/2000

※ コメントは管理者の承認後に表示されます

おすすめ記事

埼玉県ついに初上陸!【アートアクアリウム展 さいたまスーパーアリーナ2026】幻想金魚アートの全貌
埼玉県ついに初上陸!【アートアクアリウム展 さいたまスーパーアリーナ2026】幻想金魚アートの全貌

埼玉県民の皆さん、大変お待たせしました!ついにあの【アートアクアリウム展】が、さいたまスーパーアリーナに初上陸します!2026年3月25日から5月10日までの期間限定で、光・香・音と金魚が織りなす幻想的な世界を体験できるんです。私も長年のファンですが、この感動を埼玉で味わえるなんて夢のよう!見逃せませんよ?

2026/01/14

【unimocc】飲む名画《ぶらんこ》体験!ロココ美術の「秘密の恋」を味わうアートカフェ
【unimocc】飲む名画《ぶらんこ》体験!ロココ美術の「秘密の恋」を味わうアートカフェ

美術館はちょっと敷居が高い…そう感じていませんか?でも、もしあの有名な絵画を「飲める」としたら?大阪にあるアートカフェunimoccは、そんな驚きの体験が待っています!期間限定で登場した《ぶらんこ》ドリンクは、ロココ時代の華やかな恋物語を五感で表現。この記事を読めば、その奥深い味の秘密から、新リニューアルのキャンバスケーキまで、unimoccの魅力にきっと虜になるはずです。非日常を求めるあなた、これは見逃せませんよ!

2026/01/14

浦安藝大アートウィーク【アトレ新浦安】日常が「アート」になる驚きの発見!
浦安藝大アートウィーク【アトレ新浦安】日常が「アート」になる驚きの発見!

「いつもの街、見慣れた風景が、まるで魔法にかかったように特別なアート空間に変わったら?」そんなワクワクする体験が、2026年1月、アトレ新浦安で実現します!東京藝術大学と浦安市が贈る「浦安藝大アートウィーク」では、日常に潜む美しさを再発見できるはず。この記事を読めば、あなたがまだ知らない「浦安の魅力」と、アートで街を巡る楽しさがきっと見つかりますよ。

2026/01/14

グラビア印刷で名画が蘇る!MOSHA-COLLEが「Ambiente 2026」で世界へ放つ日本の技
グラビア印刷で名画が蘇る!MOSHA-COLLEが「Ambiente 2026」で世界へ放つ日本の技

「印刷」と聞いて、あなたはどんなイメージを抱きますか?もし機能的な側面だけを思い浮かべるなら、その常識は覆されるでしょう。大和グラビヤのアートブランド「MOSHA-COLLE(モシャコレ)」は、高精細グラビア印刷技術で名画を「鑑賞する工芸品」へと昇華させました。単なる複製ではない、その驚くべき再現性は私も息をのんだほど!世界最大級の見本市「Ambiente 2026」で世界デビューする彼らの挑戦と、あなたの暮らしにアートをもたらす新しい価値を、この記事で深掘りします。

2026/01/07

【私が感じた】加藤崇亮個展「CRYSTAL SILENCE」静寂の中に光の結晶を見る体験
【私が感じた】加藤崇亮個展「CRYSTAL SILENCE」静寂の中に光の結晶を見る体験

日常の喧騒から離れ、深く心と対話するアート体験を求めていませんか?表参道アザワイズギャラリーで開催される加藤崇亮個展「CRYSTAL SILENCE」は、まさにそんなあなたに贈る特別な時間です。映像的知覚から生まれる「観る時間」を内包した絵画は、きっとあなたの心に静かな輝きをもたらすでしょう。この記事を読めば、本展が提示する新たな美の世界とその深い魅力を余すことなく理解できます。

2026/01/06

受賞モデルハウスから学ぶ!クレバリーホームが叶える「外とつながる家」のデザイン術
受賞モデルハウスから学ぶ!クレバリーホームが叶える「外とつながる家」のデザイン術

あなたの家づくり、建物だけで満足していませんか?実は、プロが認める「理想の住まい」には、外構デザインが欠かせません。今回、タカショーコンテストで特別賞を受賞したクレバリーホームの木更津金田モデルハウスは、まさにそのお手本。この記事では、受賞作品から見えてくる「建物と調和する外構の秘訣」を徹底解説。きっとあなたの家づくりのヒントが見つかるはずです!

2025/12/26

浜田雅功展×DOWNTOWN+!『黒い線』で知る画家の素顔と超レア限定グッズ
浜田雅功展×DOWNTOWN+!『黒い線』で知る画家の素顔と超レア限定グッズ

「あの浜田雅功さんが画家!?」あなたもそう思ったかもしれませんね。麻布台ヒルズで開催中の「浜田雅功展 空を横切る飛行雲」は、彼の知られざるクリエイティブな一面を解き放っています。 「DOWNTOWN+」で配信されるドキュメンタリー『浜田雅功と黒い線』は、その制作秘話。さらに会場では、浜田さん着用デニムツナギが当たるファン必見のコラボも!この記事で、展覧会をより深く楽しむ全貌がわかりますよ。

2025/12/25

家族のアートがNYを席巻!篠原一家「Generations」展の驚くべき魅力
家族のアートがNYを席巻!篠原一家「Generations」展の驚くべき魅力

あなたも一度は、家族の関係性や、世代を超えて受け継がれるものについて考えたことがあるのでは?ニューヨークのGOCA by Gardeで開催される「Generations」展は、現代美術家・篠原有司男、乃り子、アレックス空海、三世代のアーティストが織りなす唯一無二の現代美術展です。この記事を読めば、彼らが創造を通じて表現する「家族」と「世代」の深遠な意味、そして各アーティストの個性溢れる作品の全貌がわかります。私もこの家族の物語に心を揺さぶられました。

2025/12/24

まるで本物!『スイーツアートの世界展 名古屋』で夢と甘さに溺れる体験を
まるで本物!『スイーツアートの世界展 名古屋』で夢と甘さに溺れる体験を

「え、これ食べられないの!?」思わず二度見してしまうような体験、あなたもしてみたいと思いませんか?名古屋で開催される『スイーツアートの世界展 2026』は、精巧なフェイクスイーツが織りなす、まるで物語のような空間です。私も最初は半信半疑でしたが、そのリアルさと可愛さに驚きました!この記事を読めば、人気作家の新作からバレンタインにぴったりの限定グッズまで、会場の魅力を余すことなく知ることができますよ。

2025/12/24

【大門屋 大阪】奇跡の静寂!都会で叶う極上体験「空窓の湯」完全ガイド
【大門屋 大阪】奇跡の静寂!都会で叶う極上体験「空窓の湯」完全ガイド

都会の喧騒から逃れ、心ゆくまでリラックスできる場所を探していませんか?大阪に誕生した高級民泊「大門屋」は、新築と建築技法が生み出す"奇跡の静寂"で、あなたの旅を別次元へと誘います。この記事では、浴室から空を見上げる贅沢な「空窓の湯」をはじめ、大門屋でしか味わえない非日常体験の秘密を徹底解説。きっとあなたも、その魅力に驚くはずです!

2025/12/23

【完全ガイド】無料で見れる!国宝松本城プロジェクションマッピング2025-2026のすべて
【完全ガイド】無料で見れる!国宝松本城プロジェクションマッピング2025-2026のすべて

冬のイベントって、何かとお金がかかるイメージありませんか?でも、国宝松本城のプロジェクションマッピングは、驚くほど豪華なのに観覧無料なんです!昨年度17万人を魅了したこの光の祭典は、松本の歴史と美意識が詰まった圧巻の体験。この記事では、期間中の3つのテーマやインタラクティブコンテンツまで、松本城の冬を最大限に楽しむ秘訣を徹底解説します。

2025/12/23

渋谷が「デジタル美術館」に!DIG SHIBUYA 2026が贈る新体験
渋谷が「デジタル美術館」に!DIG SHIBUYA 2026が贈る新体験

渋谷を歩くあなたの視界は、2026年2月に一変するかもしれません。NEORT主催「DIG SHIBUYA 2026」の公式プログラム「SCREENS CONTEXTUALIZED」では、街中のデジタルサイネージ50面以上が、壮大なアート作品へと変貌!広告だけの空間が、新たな文化と記憶を刻む「デジタル美術館」になるのです。この記事を読めば、渋谷の街で繰り広げられる驚きのデジタルアート体験の全貌と、MIYASHITA PARKの公募詳細がわかりますよ。

2025/12/22