あなたの広告、もっと響かせたいと思いませんか?実は、普段目にする「ふわふわ」「すやすや」といった擬態語に、消費者の購買意欲を高める知られざる力が隠されています。名城大学の学生がこの秘密を解き明かし、学会誌に異例の論文掲載!この記事では、彼らの画期的な研究から、広告クリエイティブに今すぐ活かせるヒントを詳しくご紹介します。
名城大学の学生が発見!広告効果を変える「擬態語」の知られざる力
皆さんは普段、コンビニやスーパーで商品を選ぶとき、どんな言葉に目を惹かれますか? 「ふわふわ」「もちもち」「ひんやり」――。私たちは日々の生活の中で、こうしたオノマトペ(擬態語や擬音語)に無意識のうちに影響を受けているかもしれません。
今回、名城大学 経営学部の山岡隆志教授のゼミに所属する学生たちが、この身近な「言葉の力」を科学的に解き明かし、その研究成果が日本マーケティング学会の学会誌『マーケティングレビュー』に査読論文として掲載されるという快挙を成し遂げました!
学部生の研究が、専門家による厳格な審査(査読)をクリアし、学術誌に掲載されることは極めて稀なケース。これは、彼女たちの知的好奇心と、地道な努力、そしてそれを支える大学の環境が結実した証と言えるでしょう。
「ふわふわ」「ワクワク」に秘められた学術的深淵とは?
一体、どんな研究なのでしょうか? 論文のタイトルは「擬態語・擬容語・擬情語の畳語が広告効果に及ぼす影響-流暢性と情報性の視点から考える日本語表現の可能性-」。少し難しく聞こえますが、要するに 「『ふわふわ』や『すやすや』といった、繰り返し使う擬態語などが、広告を見た人の心にどう響くか」 を探った研究です。
この研究の筆頭著者である原愛美さんは、日頃目にする広告の言葉遣いに疑問を抱いたことからこのテーマに着目したと言います。私たちが何気なく使っているこれらの言葉が、実は消費者の購入意向に大きな影響を与えているのではないか?
広告クリエイティブに新たな視点を
これまでの研究では、こうした「畳語」が広告に与える影響については、深く掘り下げられていませんでした。しかし、彼女たちの研究は、広告の内容や商品の特性に応じて、これらの表現を適切に使い分けることの重要性を明確に示しています。
想像してみてください。例えば、新しい枕の広告を出す際、「快適な寝心地」と伝えるよりも「すやすや眠れる」と表現する方が、消費者の心を掴むかもしれません。あるいは、食感の豊かなパンなら「ふわふわもっちり」と表現することで、よりリアルな体験を想像させることができるでしょう。
この研究は、日本語ならではの豊かな表現力をマーケティング戦略にどう活かすか、企業やマーケターに具体的なヒントを与えてくれる、非常に実用的な成果なのです。
異例の快挙!若き研究者たちの軌跡
今回の論文掲載は、まさに「異例中の異例」と言えます。学部生が査読論文の壁を突破することは、並大抵のことではありません。その背景には、彼女たちのたゆまぬ努力と情熱がありました。
この研究は、すでに高い評価を受けています。
- 2024年10月開催の日本マーケティング学会ポスターセッション2024で 「U24ベストポスター賞」 を受賞。
- 2025年3月開催の日本マーケティング学会三都市カンファレンス2025で 「U24ベストオーラルペーパー賞」 も受賞。
まさに快進撃です!
受賞後も、論文の学術誌掲載に向けて約半年間、査読者からの指摘に対応し、データの見直しや再計算、論理展開の再構築など、高い精度を求められる過酷な作業が続いたそうです。原さんは「頭の中は論文のことでいっぱいでした」と語るほど、寝食を忘れて取り組んだ様子がうかがえます。
「簡単なことではありませんでしたが、レベルの高い論文を仕上げられたことで自信になりました」と目を輝かせる原さんの言葉は、まさに知的な成長の喜びを表していますね。山岡教授も、学生の「自学自習の姿勢」と「地道で着実な努力」がこの成果につながったと称賛しています。
この研究が私たちにもたらすもの
この研究成果は、私たち消費者にとっても示唆に富んでいます。広告の言葉に意識的になることで、より賢い購買行動につながるかもしれません。そして、これからマーケティングや広告業界を目指す学生さんにとっては、日本語の奥深さと広告効果の関連性を深く学ぶ貴重なケーススタディとなるでしょう。
原著論文は以下のリンクからアクセスできます。 マーケティングレビュー掲載論文
名城大学が育む「実学」の精神
今回の成果は、名城大学が掲げる「実学」の精神を体現するものではないでしょうか。机上の空論にとどまらず、学生自身の日常的な興味・関心を学術的な探究へと昇華させる。そして、それを社会に還元できる形まで磨き上げる。山岡教授の「個人的な興味や関心事をテーマにするとよい」というアドバイスも、学生の主体性を尊重する大学の姿勢を感じさせます。
名城大学では、このような学生の挑戦を積極的にサポートする環境があることが伺えます。
名城大学についてもっと知りたい方はこちら:
今回の学生たちの研究が、これからの広告クリエイティブに「新しい波」を起こすかもしれません。彼女たちの今後のさらなる活躍に期待せずにはいられませんね!