永遠の命を求め、時空を超えて輪廻転生を繰り返す火の鳥。その壮大な物語は、手塚治虫のライフワークとして、今もなお多くの人々の心を捉えて離しません。2025年春、東京シティビューにて開催される「手塚治虫『火の鳥』展」は、そんな不朽の名作を、初の大型展覧会として体感できる貴重な機会です。本展では、原画や映像、関連資料など800点以上の展示を通して、『火の鳥』が持つ深遠なメッセージに迫ります。さらに、生物学者・福岡伸一氏が企画監修を務め、生命論の視点から作品を読み解くという、新たなアプローチにも注目です。さあ、手塚治虫が描いた宇宙生命の象徴、火の鳥の世界へ飛び込みましょう!
手塚治虫『火の鳥』とは?
30年以上にわたり描き続けた『火の鳥』
手塚治虫がライフワークと位置づけ、30年以上にわたり描き続けたマンガ『火の鳥』。そのテーマは「生と死」「輪廻転生」という、人類にとって普遍的な問いです。物語は、不死鳥である火の鳥を軸に、過去から未来へと時空を超えて展開され、各時代の人々の業や生命の尊さを描いています。手塚治虫は、この作品を通して、生命とは何か、人はどのように生きるべきかを問い続けました。
2025年に開催される「手塚治虫『火の鳥』展」は、この壮大な叙事詩を、原画や映像、関連資料など800点以上の展示を通して体感できる、初の大型展覧会です。連載開始から70年が経った今、改めて作品に触れることで、手塚治虫が込めたメッセージをより深く理解する機会となるでしょう。
生命の根源的な問いに対する答えを追求
手塚治虫は、自身の作品の中で「漫画は哲学である」と語っています。『火の鳥』は、まさにその言葉を体現する作品であり、手塚治虫の思想や哲学が色濃く反映されています。彼は、この作品を通して、人間の業や生命の尊さ、そして宇宙の摂理といった深遠なテーマを追求しました。
手塚治虫が『火の鳥』をライフワークとした理由の一つに、彼自身の生命観が深く関わっていると考えられます。彼は、医学博士としての知識と、漫画家としての豊かな想像力を駆使し、生命の神秘や輪廻転生といったテーマを、独自の視点で描き出しました。また、連載中に自身の死を意識する中で、生命の根源的な問いに対する答えを、この作品を通して追求し続けたのではないでしょうか。未完のまま終わった物語の結末は、私たちに永遠の問いを投げかけ、その魅力は今も色褪せることはありません。
展覧会の見どころをチェック!
「手塚治虫『火の鳥』展」では、手塚治虫がライフワークとして30年以上描き続けた『火の鳥』の世界を、様々な角度から深く掘り下げています。生物学者・福岡伸一氏が企画監修を務め、生命論的な視点から作品を読み解くという、これまでにないアプローチが大きな見どころです。
福岡伸一氏による生命論的解釈
本展覧会では、福岡伸一氏が『火の鳥』を「動的平衡」という生命観で読み解きます。「動的平衡」とは、生命が常に破壊と創造を繰り返しながら、変化し続ける状態を指します。この視点から作品を捉えることで、これまでとは異なる新たな発見があるかもしれません。
800点以上の展示物:原画、映像、関連資料
会場には、貴重な原画をはじめ、映像、関連資料など、800点以上の展示物が並びます。手塚治虫の筆致や色彩を間近で感じられる原画は、ファンならずとも必見です。また、映像展示では、『火の鳥』の世界観をより深く体感できるでしょう。
エントランスの「火の鳥・輪廻シアター」
エントランスには、作品の世界観を表現した「火の鳥・輪廻シアター」が設置されています。このシアターでは、映像、音楽、照明を駆使し、火の鳥が時空を超えて輪廻転生を繰り返す様子を、ダイナミックに表現しています。作品への没入感を高める、特別な空間体験をお楽しみください。
3種類のチケット情報と購入方法
本展覧会では、3種類のチケットが用意されており、それぞれに特典や購入期間が異なります。ご自身のスケジュールや希望に合わせて、最適なチケットを選びましょう。
特典付きプレミアムチケット
このチケットは、会場限定の公式ブックまたはトレーディングカードが特典として選べる特別なチケットです。数量限定のため、早めの購入をおすすめします。
会場限定公式ブック付きチケット
- 特典: 本展の企画監修者・福岡伸一氏による公式ブック
- 料金:
- 一般: 3,200円
- 高校・大学生: 2,700円
- 4歳~中学生: 1,800円
- 65歳以上: 2,900円
- 対象来場期間: 2025年3月7日(金)~4月6日(日)
- 販売期間: 2025年1月15日(水)10:00~なくなり次第終了
- 販売場所: ローソンチケット
- 注意点:
- 福岡伸一氏のサイン入り公式ブックも選択可能(サインの有無による価格差はなし)
- 特典の引き換えは、来場当日のみ会場内特設ショップにて可能
- コンビニで発券した紙チケットが必要
会場限定トレーディングカード付きチケット
- 特典: 『火の鳥』の代表的なシーンやキャラクターがデザインされたトレーディングカード(全12種、前期6種/後期6種から1枚)
- 料金:
- 一般: 2,400円
- 高校・大学生: 1,900円
- 4歳~中学生: 1,000円
- 65歳以上: 2,100円
- 対象来場期間:
- 前期: 2025年3月7日(金)~4月6日(日)
- 後期: 2025年4月7日(月)~5月25日(日)
- 販売期間:
- 前期分: 2025年1月15日(水)10:00~なくなり次第終了
- 後期分: 後日発表
- 販売場所: ローソンチケット
- 注意点:
- カードの種類は選べません
- 特典の引き換えは、来場当日のみ会場内特設ショップにて可能
- コンビニで発券した紙チケットが必要
先行プレミアムチケット
特典は付かないものの、前売券よりもお得な価格で購入できるチケットです。
- 料金:
- 一般: 2,100円
- 高校・大学生: 1,600円
- 4歳~中学生: 700円
- 65歳以上: 1,800円
- 対象来場期間: 2025年3月7日(金)~4月6日(日)
- 販売期間: 2025年1月15日(水)10:00~2月5日(水)23:59
- 販売場所: アソビュー、ローソンチケット
前売券
2月6日(木)より販売開始となる、日時指定制のチケットです。
- 料金:
- 平日:
- 一般: 2,100円
- 高校・大学生: 1,600円
- 4歳~中学生: 700円
- 65歳以上: 1,800円
- 土・日・休日:
- 一般: 2,300円
- 高校・大学生: 1,700円
- 4歳~中学生: 800円
- 65歳以上: 2,000円
- 平日:
- 販売期間: 2025年2月6日(木)10:00~5月25日(日)20:45
- 販売場所: アソビュー、ローソンチケット、東京シティビューオンラインチケット
- 注意点:
- 全て日時指定制
- 4歳未満は無料
- 障がい者手帳をお持ちの方は当日料金の約半額、介助者1名まで無料(日時予約不要)
チケット購入の注意点
- 事前予約制: 本展は事前予約制(日時指定券)を導入しています。
- 販売場所: 各チケットにより販売場所が異なります。上記をご確認ください。
- 特典の引き換え: 特典付きプレミアムチケットの特典は、来場当日のみ会場内特設ショップにて引き換え可能です。
- 紙チケット: 特典付きプレミアムチケットの特典引き換えには、コンビニで発券した紙チケットが必要です。
本展覧会は、手塚治虫の壮大な世界観を体験できる貴重な機会です。ぜひ、お早めにチケットをご購入ください。
会場構成と各章のテーマ
本展覧会は、プロローグと3つの章で構成されており、それぞれ異なるテーマで『火の鳥』の世界を深く掘り下げています。各章の構成と見どころを以下にまとめました。
プロローグ:火の鳥・輪廻シアター
エントランスでは、まず「火の鳥・輪廻シアター」が来場者を迎えます。ここでは、『火の鳥』の世界観をダイナミックに表現した映像体験ができます。展望台の窓面、複数の大型モニター、床面全体を使い、作品の魅力と奥深さを伝えます。映像は、生物学者・福岡伸一氏が提唱する「動的平衡」のコンセプトを基に制作され、火の鳥が飛翔する姿が印象的です。このシアターでは、マンガと絶景が融合した新感覚の没入体験が楽しめます。
第1章:生命のセンス・オブ・ワンダー
第1章では、『火の鳥』の複雑な物語構造を年表形式でたどり、作品の舞台となる時代背景を解説します。手塚治虫がどのようにこの壮大な物語を発想し、構想を深めていったのか、その創作の原点に迫ります。また、作品に溢れる自然に対する畏敬の念(センス・オブ・ワンダー)に触れ、手塚治虫の生命観を感じることができます。
第2章:読む!永遠の生命の物語
第2章では、主要12編(「黎明編」から「太陽編」まで)の貴重な原画を多数展示します。不老不死の象徴である火の鳥を追い求める人間たちの姿を通して、「生命とは何か」という問いに迫ります。福岡伸一氏が、手塚治虫が作品を通してどのような答えを示そうとしたのかを読み解き、混迷を極める現代に向けて、私たちの“生”のありようを哲学します。
第3章:未完を読み解く
最終章では、『火の鳥』最大の謎である「未完」の部分に焦点を当てます。手塚治虫は、物語の結末について「死ぬときに描いてみせる」と語り、作品は未完のまま終わりました。福岡伸一氏が、様々なヒントをもとに1つの仮説を立て、手塚治虫がどのように物語を完結する予定だったのかを考察します。永遠の生命を持つことは幸せなのか?という問いに対し、「生命は有限であるからこそ輝く」というメッセージを伝えます。
開催概要
本展覧会の詳細な開催概要は以下の通りです。
会期・会場
- 会期: 2025年3月7日(金)~5月25日(日)
- 会場: 東京シティビュー(東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階)
開館時間・入館料
- 開館時間: 10:00~22:00(最終入館21:00)
- 入館料:
- 平日: 一般2,300円、高校・大学生1,700円、4歳~中学生800円、65歳以上2,000円
- 土・日・休日: 一般2,500円、高校・大学生1,800円、4歳~中学生900円、65歳以上2,200円
- 4歳未満は無料
- 障がい者手帳をお持ちの方は当日料金の約半額、介助者1名まで無料(日時予約不要)
- 事前予約制(日時指定券)
主催・企画協力・問い合わせ先
- 主催: 東京シティビュー
- 企画監修: 福岡伸一
- 企画協力: 手塚プロダクション、朝日出版社
- 後援: J-WAVE、WOWOW
- 問い合わせ: 東京シティビュー 03-6406-6652(受付時間 10:00~20:00)
本展は、手塚治虫のライフワークである『火の鳥』を、生物学者・福岡伸一氏の視点から読み解く、またとない機会です。ぜひ、この機会をお見逃しなく、足をお運びください。
手塚治虫『火の鳥』初の大型展覧会!宇宙生命の象徴が放つ壮大なメッセージとは…まとめ
手塚治虫が遺した未完の物語の結末について、福岡伸一氏が導き出す一つの答えは、私たちに「生命は有限であるからこそ輝く」というメッセージを伝えます。この展覧会を通して、手塚治虫の壮大な世界観と生命哲学に触れ、それぞれの心に響くメッセージを見つけてください。