カフェでコーヒーを飲んだ後、カップに残る「かす」ってどうなるんだろう?って思ったことありませんか。実は、毎日たくさん出るこのコーヒーかすが、地域の緑を豊かにする素敵な資源に生まれ変わる取り組みが、大阪で始まっているんです。
医療施設から生まれた「おいしい循環」
このユニークなプロジェクトを始めたのは、大阪市北区にある医療複合施設「i-Mall」を運営する 医療法人医誠会 。施設内のカフェ「ISEIKAI lounge さくらテラス」で毎日出るコーヒーかすを、ただ捨てるのではなく、新しい価値に変えようという試みです。
具体的には、集めたコーヒーかすを発酵させて良質な堆肥を作り、それを施設を囲む桜並木や、カフェガーデンのレモンの木、野菜畑の土に活用しているそうです。コーヒーの美味しさが、巡り巡って美しい緑を育てる。まさに「おいしい循環」ですね。
ただの再利用じゃない!ひと手間かけた「コーヒーかす堆肥」
「コーヒーかすって、そのまま土に混ぜればいいんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実はそう簡単な話ではないんです。同社の発表によると、未発酵のコーヒーかすは、かえって植物の成長を妨げてしまうこともあるんだとか。これは意外な落とし穴ですよね。
そこで、このプロジェクトでは専門の担当者が半年以上もかけて「二段階発酵」というプロセスを行っているそうです。じっくり時間をかけて発酵させることで、安全で安定した土壌改良材、つまり「コーヒーかす堆肥」が完成します。


この堆肥、単に栄養を与える肥料というよりは、土の通気性や水はけを良くして、微生物が元気に活動できる「生きた土」を育てるための 体質改善材 としての役割が大きいとのこと。地味ながらも、植物が健やかに育つためにはとても大事なポイントです。
さらに、コーヒーかすの多孔質な構造が気になる臭いを抑えてくれるので、街中での利用にもぴったりなんだそうです。
なぜ医療施設が?込められた想い
でも、なぜ医療施設がこのような取り組みを始めたのでしょうか。その背景には、「健康」というテーマがあるそうです。
医療施設は、人の健康と向き合う場所。だからこそ、土や植物といった自然環境の健康も大切にしたい、という想いがこのプロジェクトの原点になっているんです。


来院する患者さんや地域の人々、そして職員まで、誰もが施設で季節の移ろいを感じ、心が安らげる空間を作りたい。そんな願いが込められています。実際に、昨年末には約60kgものコーヒーかす堆肥が桜の木々に施されたそうですよ。
将来的には、この取り組みを活かした環境学習や食育イベントの開催も計画しているとのこと。一杯のコーヒーから始まるこの「おいしい循環」が、これから地域にどんな彩りをもたらしてくれるのか、とても楽しみですね。
より詳しい情報は、医療法人医誠会の公式サイトで確認できます。





