奥行き60cmの机で、ノートPCと27インチの外部モニターをどう置くか。NB ERGONOMICのモニターアーム「A5」を扱うリンクエッジに聞くと、机の奥に取り付けたアームを「くの字」に折りたたみ、壁に沿って画面を配置する使い方が返ってきました。机の大きさや壁との間隔、製造元の耐久試験について、同社代表取締役の榎堀武さんが具体的に説明しています。
27インチへの買い替えで、机が狭くなった
A5シリーズを主力に選ぶきっかけは、榎堀さん自身の自宅での体験でした。数年ぶりに買い替えた27インチのモニターを付属スタンドで置くと、机の上が一気に狭くなったといいます。そこでモニターアームを使い始め、画面の下に空間ができることや、目線に合わせて高さを変えられることに魅力を感じたそうです。
モニターは大きくなっているのに、日本の家庭やオフィスの机は広くなっていません。同じ悩みを持つ人は多いはずだと考え、自社でお手頃価格のモニターアームを扱えないかリサーチを始めました。
――株式会社リンクエッジ 代表取締役 榎堀武さん
その後、国内通販サイトのレビューを調べ、画面が下がること、動かす硬さ、取り付け時の手間という3点を商品選定で重視しました。実物で確かめたうえでA5を選んだ決め手として、金属ばねで支えるメカニカルスプリング、ばねの強さを調整できること、着脱式のVESAプレートを挙げています。
2026年10月26日のプレスリリースで日本本格展開の主力として紹介されたA5は、1画面用のモニターアームです。2画面用のA5Cや、ノートPCトレイを組み合わせたA5-FPも展開しています。

幅120cm・奥行き60cm、壁際の机での配置
榎堀さんが使う机は幅120cm・奥行き60cm。奥側を壁に付け、ノートPCと27インチの外部モニターを組み合わせています。A5は机の奥の辺にクランプで固定。回答では、クランプの厚みが1cm以下のため、この環境では机と壁のすき間が約1cmで済むと説明しています。
アームを「くの字」に折りたたんで画面を壁沿いへ寄せると、机の手前を広く使えるそうです。今回提供された写真でも、黒いアームが壁際で折りたたまれ、モニター背面へつながっている様子が分かります。ノートPCを手前に置き、外部モニターをその奥に浮かせるのが、榎堀さんの配置です。

近くで画面を見たいときには、手前へ50cmほど引き出して使っているとのこと。壁との間隔や引き出し量は、今回紹介された環境での説明です。モニターの大きさ、台座の位置、配線や周囲の物によって必要な空間は変わるため、同じ机寸法だけで配置が決まるわけではありません。

机上の整理では配線も気になるところ。A5にはアームに沿ってケーブルを収めるホルダーがあります。画面を動かす際にケーブルを引っ張ったり、挟み込んだりしないよう、取り回しと余裕も確認したい部分です。

動かしやすさと取り付け方を分けて確かめる
榎堀さんは、ばねの強さをモニターの重さに合わせて調整できる点も選定理由に挙げました。高さに加え、左右や上下の角度、奥行き、縦横の向きを変えられるため、まず適合するモニターを取り付け、その重さに合わせた調整を行うことが前提になります。可動範囲はA5の公式商品ページでも確認できます。

取り付けでは、VESAプレートを先にモニター背面へねじ止めし、アーム側へ装着する構造を採用しています。榎堀さんは、モニターを持ち上げたままねじ穴を合わせる手間を減らせる点を評価していました。

取り付け・取り外し時は、必ずアームを最上位に上げるよう、公式マニュアルは注意しています。高圧の機械式スプリングを内蔵しているため分解・改造はせず、設置する向きやロックなどを含め、A5の取扱説明書(PDF)の図と手順を確認してください。使用中も各部の緩みや異常の定期点検が必要です。
「50,000回」は、9kgの重りで上下させた試験
リリースにある「50,000回の耐久テスト」について尋ねると、榎堀さんは製造元NB ERGONOMICの工場で行った試験だと説明しました。アームに耐荷重上限の9kgの重りを取り付け、上下移動を50,000回繰り返したとのことです。
試験後も9kgの重りを支え続け、合わせた高さが保たれることを確認した、というのが同社の回答でした。公開された回数に加え、荷重・動作・試験後に見た状態が分かりました。ただし、この試験の説明から使用年数や、すべての設置条件での保持を保証することはできません。
A5・A5Cを選ぶ前に、重さと天板を確認
A5とA5Cの公式商品ページには、画面サイズ以外の取り付け条件も掲載されています。特に確認したいのは、スタンドを外したモニターの重量、背面のVESA穴、天板の厚さと裏側の固定スペースです。
| 確認する点 | A5(1画面用) | A5C(2画面用) |
|---|---|---|
| 対応モニターの目安 | 17〜32インチ | 横に並べる場合17〜32インチ×2、上下に並べる場合17〜24インチ×2 |
| モニター重量 | 2〜9kg | 1台あたり2〜9kg |
| VESA規格 | 75×75mm/100×100mm | 75×75mm/100×100mm |
| 天板の厚さ | 20〜90mm | 20〜80mm |
| クランプの奥行き | 約60mm | 約60mm・クランプ2個 |
2kgより軽いモニターは高さを保てない場合があると案内されています。また、天板はモニターとアームを合わせた重さの3倍以上を支えられ、水平で安定していることが条件です。天板裏の形状や固定できる面まで確認しましょう。32インチを超える場合も、重量だけでなく取付規格や周囲との干渉を確かめる必要があります。

A5Cを上下2画面にしたい場合は、24インチまでという条件に注意。リンクエッジも、購入前に自分の環境で判断できるよう、この配置条件を商品案内に明記したと説明しています。
色や画面数に合わせたラインナップ

A5はブラック・シルバー・ホワイトの3色。構造や対応条件に加えて、机やモニターと組み合わせたときの見た目でも選べます。シルバーは金属色の外観です。

ホワイトは明るい色の机や周辺機器と組み合わせたい場合の選択肢。色の違いは、リリースに掲載された製品写真で見比べられます。

ノートPC自体を持ち上げたい場合は、トレイ付きのA5-FPもあります。リリースでは10〜17インチのノートPCに対応すると案内。ノートPCを机上に置き、外部モニターだけをA5で浮かせる今回の取材例とは、持ち上げる対象が異なります。
発表された本格展開記念価格は、A5が3,280円から、A5Cが5,980円、A5-FPが5,480円(いずれも税込)。案内期間は2026年10月20日〜12月31日で、予告なく変更する場合があるとされています。購入時の価格・色ごとの在庫は日本公式ストアで確認してください。
今回の取材で具体化したのは、奥行き60cmの机でアームをどう折りたたみ、ノートPCと外部モニターの場所を分けるかという配置例でした。画面のサイズだけで選ばず、机の裏側、壁との間隔、使うときに画面を寄せる余地まで考えると、自分の環境との違いを確かめやすくなります。
※本記事はリンクエッジへの取材回答、同社提供写真、公式公開情報をもとに制作しました。使用例と試験結果は同社の説明であり、編集部による実機試用や耐久試験の実施結果ではありません。価格・仕様は2026年10月27日の確認時点の情報です。










