名古屋の街が、この秋、新たな文化の息吹に包まれることをご存知ですか? 伝統と革新が交錯し、五感を刺激するユニークなイベント「ODORIBA(踊り庭)」が、栄と納屋橋を舞台に開催されます。単なるイベントの枠を超え、「都市を、耕す。あいだで、遊ぶ。」というコンセプトのもと、私たちの日常に潜む「スキマ」に新しい文化が芽吹く「実験区」を作り出すというのです。
私がこのイベントに強く惹かれたのは、その懐の深さと遊び心にあります。狂言のような伝統芸能から、新進気鋭の音楽ライブ、さらには地域に根ざした食や「都市を耕す人」との対話まで、多種多様なコンテンツが、まるで庭に咲き乱れる花々のように有機的に配置されているんです。
会議の議事録作成のように、ただ情報を羅列するのではなく、この「ODORIBA」がどんな体験を提供してくれるのか、その魅力を深掘りしていきましょう。きっとあなたも、この秋、名古屋の街に出かけるのが待ち遠しくなるはずです!
「ODORIBA」ってどんなイベント?──名古屋の街を「庭」に見立てた文化の実験
「ODORIBA」は、名古屋の文化の祭典「やっとかめ文化祭 DOORS」から生まれた、まさに「これからの文化のかたちを想像し、新しい世代の場づくりを目指すテンポラリーな実験区」です。都市のあらゆる「あいだ」、つまり人々の日常のなかに、文化が生まれる「庭」を作り出そうというコンセプトが、とても詩的で素敵ですよね。
この秋、名古屋の街に現れる3日間限りの「ODORIBA」は、大きく2つのエリアで展開されます。
- 栄エリア:SLOW ART CENTER NAGOYAにて、10/31(金)と11/1(土)の2日間。
- 納屋橋エリア:10/24(金)に、未来の公共交通SRTとの連携企画として。
メイン会場「ODORIBA」@SLOW ART CENTER NAGOYA
栄のSLOW ART CENTER NAGOYAでは、「PERFORMANCE」「MARKET」「SCHOOL」の3つの要素が融合した空間が私たちを待っています。
- 日時:
- 10/31(金)16:00〜21:00
- 11/1(土)11:00〜18:00
- 会場: SLOW ART CENTER NAGOYA(名古屋市中区錦3-16-5)
- セントラルパーク10B出口を出てすぐなので、アクセスも抜群ですね。
最新情報は公式Instagramでぜひチェックしてください!
深掘り!栄会場の注目コンテンツ
それでは、栄会場で体験できる各要素について、もう少し詳しく見ていきましょう。
音と舞を愉しむ「PERFORMANCE」
名古屋の伝統と現代が織りなすパフォーマンスは、まさに「ODORIBA」の核となる魅力の一つ。
1. 青空狂言:600年の時を超える喜劇を屋外で!
名古屋は実は “狂言のまち” として知られています。狂言とは、600年以上の歴史を持つ日本の伝統芸能で、庶民の日常をユーモラスに描いた喜劇のこと。そんな歴史ある狂言を、なんと開放的な青空の下で体験できるというから驚きです!
想像してみてください。秋風がそよぐ中、都市の喧騒から少し離れた場所で、時を超えた笑いが生まれる瞬間を。演目は「仏師(ぶっし)」。京の都で仏を買い求める田舎者が、詐欺師に騙されそうになるという、なんとも人間味あふれるストーリーです。伝統芸能がこんなにも身近に、そして楽しく感じられる機会は貴重ですよね。
- 日時: 11/1(土)16:00〜16:30
- 出演: 井上松次郎、井上蒼大
- 演目: 「仏師(ぶっし)」
2. 音楽ライブ:今を彩るオルタナティブサウンド
伝統芸能の後は、現代の音楽が空間を彩ります。注目は、オルタナティブポップユニット「朔(SAKU)」と、SoulflexのKenTによるソロプロジェクト「HALLEY」。
「朔(SAKU)」のVo.樋口可弥子さんは、BURBERRYやDiorのコレクションにも参加するモデルとしても活躍されている方。その表現力が、音楽にどんな広がりをもたらすのか、今から楽しみでなりません。
「HALLEY」は2024年からDJ活動も開始し、拠点の大阪以外でも活動エリアを広げている注目のアーティスト。彼らが「ODORIBA」でどんなグルーヴを生み出すのか、期待が高まりますね。
- 朔(SAKU) : 10/31(金)19:30〜
- HALLEY: 11/1(土)14:00〜
五感を刺激する「MARKET」で名古屋の今を味わう
「ODORIBA」のMARKETは、「野良茶」「野良バー」「市庭」という3つのユニークなテーマで構成されています。食を通じて人と人、そして文化がつながる空間は、まさに現代の「庭」そのもの。
1. 野良茶:作法にとらわれない、新しいお茶の楽しみ方
「野良茶」とは、昔、農作業の合間にあぜ道や縁側で楽しんだ、作法にとらわれないお茶のこと。名古屋周辺に根付いていたそんな文化を、「食を通じたコミュニケーション空間」として再解釈しているのが面白いですよね。
- 10/31(金) : 宇治抹茶をメインに日本茶を提供する「YATAGARASU」
- 11/1(土) : 伊勢茶専門店「mirume」、全国を飛び回るチャイ職人「名和靖高」
- 日本茶からチャイまで、普段使いから特別な一杯まで、多様なお茶文化が楽しめそうです。
2. 野良バー:個性豊かな店々が彩る「宴」の空間
「野良茶」があるなら「野良バー」も! 名古屋の個性的な飲食店が集結し、創作料理、パン、ワイン、日本酒などが楽しめます。日常の「食」が、一期一会の「宴」へと昇華する場になること間違いなし。
- 10/31(金) : サンドイッチで注目の「岩嵩屋」、有松のワインショップ「en vélo」、蟹江の創作居酒屋「muku」、発酵調味料の料理教室「たぐちごはん」など。
- 11/1(土) : 「人が集まるおいしい場所」BAKES、三重県亀山の商店「岡田屋本店」、養豚農家の豚肉料理「燦々」、食とカルチャーのMAISON YWEなど。
- 両日出店: お酒とアテと時々お菓子の店「菓酒店jira」、醸造場所を持たない「eight Sake Brewery」
どのお店もこだわりが詰まっていて、どれを選ぼうか迷ってしまいそうですね! お酒を片手に、美味しい料理に舌鼓を打ちながら、イベントの雰囲気を満喫する。最高じゃないですか?
3. 市庭(いちば):都市と農、そして本がつむぐ文化
「文化は市庭から生まれる」といういわれをテーマに、「農」と「本」という一見異質な要素を組み合わせているのが「市庭」です。都市生活の中で、農や読書体験を通じて個々人の文化を再発見する。これは、まさに「都市を耕す」というコンセプトを体現していると言えるでしょう。
- 農:
- 10/31(金) : 南知多町の農業ユニット「とるたべる」
- 11/1(土) : 三重県菰野町のオーガニック農園「AINA FARM」
- 本:
- 両日出店: 店舗を持たない架空の本屋「美鶴堂」が、ODORIBAのコンセプトに合わせた選書とZINEをリリース。どんな本との出会いがあるのか、私も今からワクワクしています。
- 体験:
- 両日開催: 七輪陶芸WS presented by かまや多治見×山の花
- 好きな釉薬を選んで、その場でオリジナルカップを焼き上げられるなんて、まるで秘密基地のよう! 自分だけの器を作って、このイベントの思い出を持ち帰るのも素敵ですね。
“都市を耕す人”による学び場「SCHOOL」
「ODORIBA」は、ただ楽しむだけでなく、学びの機会も提供してくれます。ゲストとして迎えられるのは、建築設計や都市の空間づくりに携わる井上岳さん。彼のような「都市を耕す人」のクロストークは、私たちが暮らす街の歴史や未来、そして文化が生まれるヒントを見つける貴重な機会となるでしょう。
- ゲスト: 井上岳(GROUP共同主宰)
- 主な編著に《ノーツ「庭」》など、まさに「庭」のコンセプトを持つODORIBAにぴったりですね。
- Instagram: @inouegaku
- GROUP HP: https://groupatelier.jp/
- 事前申込み: Peatixから
この「SCHOOL」は、私たちの都市を見る視点や、クリエイティブな思考を刺激してくれることでしょう。
未来を体験する「ODORIBA - floating -」@納屋橋エリア
栄会場とは一味違う体験ができるのが、納屋橋エリアでの「ODORIBA - floating -」です。ここでは、2025年度末に運行開始予定のSRT(Smart Roadway Transit) という新しい公共交通機関と連携した企画が展開されます。
SRTは、洗練されたデザインで名古屋の街に新たな景色をもたらす、次世代の路面電車のような乗り物。このイベント期間中、SRT自体は運行していませんが、その未来感を先取りできるようなARスタンプラリーやイベントが開催されます。
- 日時: 10/24(金)
- 最新情報: 公式Instagram
1. ODORIBA × SRT 連携イベント|怪談トーク
納屋橋エリアで、なんと「怪談トーク」が開催されます! 「おばけ座」の怪談師と「あいち妖怪保存会」の島田尚幸さんが、地域に根付いた妖怪の話や不思議な怪談を披露。お酒を片手に、ラジオ感覚で耳を傾けるも良し、じっくり怪談の世界に浸るも良し。秋の夜長にぴったりの、ゾクっとする文化体験はいかがですか?
- 日時: 10/24(金)17:00~21:00
- 会場: 納屋橋TWILO(名古屋市中村区名駅南1-1-17 高山額縁店1F)
- 出演: 深津さくら・和田寛司(怪談師/おばけ座)、島田尚幸(あいち妖怪保存会 共同代表)
- 1DRINK制なので、気軽に立ち寄れるのが嬉しいですね。
2. ODORIBA × SRT 連携イベント|野良バー・市庭・DJ
納屋橋でも、栄と同様に「野良バー」や「市庭」が登場します。岐阜の酒屋「玉木酒店」、名古屋のクラフトビール「Y.MARKET BREWING」など、こちらにも個性豊かなお店が出店。さらにDJによる音楽が加わり、お祭りのような賑やかな空間が創出されます。
- 日時: 10/24(金)17:00~21:00
- 会場: 納屋橋(シャムズガーデン)
- 同時開催: 同日17:00~22:00には、錦橋~納屋橋堀川沿い遊歩道で「なやばし夜イチ」も開催!
- はしごして、納屋橋エリアを思う存分楽しんでください!
SRTと遊ぶ!ARスタンプラリー
SRTの主要ルートである広小路通を中心に、まちを回遊して楽しめるARスタンプラリーも開催されます。未来の交通機関を想像しながら、ARでスポットを巡るのは、まさに「都市を遊ぶ」感覚!
- 開催期間: 2025年10月24日(金)-11月1日(土)
- ARスタンプラリーサイト: https://view.cloud-stamp.com/card/e4c2b30e-510b-4cdb-a528-bd32ca1a8fe8
- SRTの詳細: https://www.city.nagoya.jp/jutakutoshi/page/0000089453.html
- ※イベント期間中、SRTは運行していません。
- スタンプスポット: 納屋橋TWILO、納屋橋(シャムズガーデン)、CARAVAN、電気文化会館(KANNON COFFEE)、UPTOWNやまびこ、栄交差点 街灯、SLOW ART CENTER NAGOYA、オアシス21
- 景品: **スタンプ6個でSRT一日乗車券をプレゼント! **(先着20名)
- 景品引換は「ODORIBA」会場で行われます。スタンプ1個から参加賞がもらえるとのことなので、これはぜひ挑戦したいですね!
未来の乗り物で名古屋の街を巡る日が楽しみになる、ユニークな企画です。
「やっとかめ文化祭DOORS」とは? 名古屋文化の奥深さ
「ODORIBA」は、名古屋の魅力を再発見する「やっとかめ文化祭 DOORS」から派生しています。この文化祭は、東西の文化を受け止め、融合させながら独自の伝統を築いてきた名古屋の多様な魅力を、見て、聞いて、触れて、歩いて体感する祭典です。
「芸どころ・旅どころ・なごや」という言葉が示すように、名古屋には奥深い文化が息づいています。「ODORIBA」が、その新たな「扉」を開き、私たちに新しい文化体験を提供してくれることに期待が高まりますね。
- 「やっとかめ文化祭DOORS 2025」開催期間: 10月25日(土)-11月16日(日)
- 公式ホームページ: https://yattokame.jp
- ODORIBA関連ページ: https://yattokame.jp/2025/odoriba
まとめ:あなたの「庭」を都市に見つけよう!
いかがでしたか? 狂言と音楽、美味しい食と飲み物、そして未来の都市を想像させる学びと体験。名古屋の街がまるごと「文化の庭」となる「ODORIBA」は、まさに五感を刺激し、私たちの日常に新しい視点をもたらしてくれるでしょう。
このイベントは、単に消費するだけの体験ではありません。それぞれのコンテンツが持つ背景や、それらが都市空間で交錯することで生まれる新しい価値を、肌で感じることができるはずです。あなたにとっての「文化の実験」は、一体どんなものになるでしょうか?
ぜひこの機会に、名古屋・栄と納屋橋に足を運び、あなただけの「ODORIBA」を見つけてみませんか? きっと、いつもの街が全く違う、魅力的な顔を見せてくれるはずです。
- メイン会場「ODORIBA」@SLOW ART CENTER NAGOYA:
- 10/31(金)16:00〜21:00
- 11/1(土)11:00〜18:00
- SRT連携企画「ODORIBA - floating -」@納屋橋エリア:
- 10/24(金)17:00~21:00
- 最新情報は公式Instagramで: @odoriba